政治概況

令和5年4月13日

1.基礎データ

(1) 独立:1903年(1821年,大コロンビアの一州としてスペインより独立後,1903年,米国の支援を受けコロンビアより独立)
(2) 面積:75,517平方キロメートル(北海道よりやや小さい)
(3) 人口:4,218,808人(2019年,会計検査院)
(4) 首都:パナマシティー
(5) 人種:混血70%,先住民7% ほか
(6) 言語:スペイン語
(7) 宗教:カトリック
(8) 政体:共和制
(9) 元首:ラウレンティノ・コルティソ大統領(任期5年,2019年7月1日から2024年6月30日まで)
(10) 副大統領:ホセ・ガブリエル・カリソ
(11) 議会:一院制71議席
(12) 主要政党及び議席配分
  【与党】民主革命党(PRD)35議席,モリレナ党5議席(合計40議席)
  【野党】民主変革党(CD)18議席,パナメニスタ党8議席,無所属5議席(合計31議席)

2.略史

 1821年   大コロンビアの一州としてスペインより独立
 1903年   コロンビアより分離独立
 1914年   パナマ運河開通
 1968年   トリホス将軍,軍事クーデターにより実権掌握
 1977年   米・パナマ新運河条約締結(1979年発効)
 1983年   ノリエガ将軍が国軍最高司令官に就任
 1989年   米軍の軍事侵攻,ノリエガ将軍逮捕,エンダラ政権発足
 1994年   ペレス・バジャダレス政権発足
 1999年   モスコソ政権発足,パナマ運河返還,米軍完全撤退
 2004年   トリホス政権発足(故トリホス将軍の実息)
 2009年   マルティネリ政権発足
 2014年   バレーラ政権発足
 2019年7月 コルティソ政権発足

 

3.最近の政情

<内政>
・80年代まで続いた軍事政権が終了後,安定した民主的政治を達成。
・2019年5月に行われた大統領選挙では,コルティソPRD党候補が2位のルークスCD党候補に2.35%の僅差で勝利し,PRD党は10年ぶりに政権を奪還。
・大統領選挙と同時に行われた国会議員選挙においても,PRD党が政党連合を組むモリレナ党と合わせて,国会の過半数を超える40議席を獲得(※議席配分は1.基礎データを参照)。
 
<外交>
・伝統的に人権,民主主義,自由貿易,法の支配等を重視し,国際協調主義をとる。
・パナマ運河建設等を巡る歴史的経緯から,米国との繋がりが強い。パナマ運河返還(駐留米軍撤退)後も良好な関係の維持・発展に努めており,経済面においても米国はパナマにとり最大の貿易相手国である。
・バレーラ前政権下の2017年6月,中国との外交関係を樹立。その後,バレーラ大統領は中国を2回訪問,2018年12月には習近平国家主席がパナマを訪問するなどハイレベルでの往来が見られた他,これまで多分野に亘る40本以上の合意文書が署名され,関係が強化されている。
・2019年7月1日に発足したコルティソ新政権は,特定の国に偏らない中立的外交と共に,国益及び国内経済・社会の活性化に軸を置いた外交政策を掲げている。